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TRAVEL NOTES
クルーズ旅行記
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世界経済の発展に貢献してきた世界三大運河+α

2021.09.22
歴史と自然満載クルーズエリア

世界三大運河という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。運河というのは人類が成し遂げてきた偉業の証明です。

1年や2年ではなく10年以上の長い年月をかけて、そして多くの犠牲を伴って完成したこれらの運河をクルーズ船の上からゆっくりと楽しめるクルーズツアーも存在しています。

今回はそんな運河の歴史や魅力をご説明していきます。 

パナマ運河

全長約80km、1914年に約10年の歳月かけて完成したパナマ運河は、現在でもカリブ海と太平洋を結ぶ閘門式運河として重要な役割をになっています。

カリブ海側にあるコロンの街を通過すると、人造湖であるガトゥン湖を抜け太平洋側に抜けるまで数十メートルの高低差をクリアするため、3つの大きな閘門を通る約9時間の運河クルーズを体験します。

万里の長城にも匹敵されるといわれる大工事でできたパナマ運河は、人類の遺産としての価値もあり、クルーズ好きには必見の運河です。

パナマ運河を通過できる船の最大サイズはパナマックスと呼ばれ、全長296m、全幅32.3m、喫水12m以下の船に制限されているため、近年の輸送量の増加と船の大型化に伴い現在の第二のパナマ運河が建設されていて間もなく完成の運びとなっています。

スエズ運河

昔はヨーロッパとアジアを海路で移動するにはアフリカ大陸をまわる必要がありましたが、1869年に地中海と紅海を結ぶ大運河が完成しました。これがスエズ運河です。

全長193kmで北端のポートサイドと南端のスエズを結んでおり、海面と水平な平らな運河です。南北どちらかの一方通行で運営され、途中4か所の船のすれ違いポイントがあります。

この運河には閘門がないため海水の流れが季節によって異なります。エジプト政府が直轄していますが、紛争時を除き航行の自由は保障されていますが、最近の中東問題を受けスエズ運河を通峡する客船は減っています。

しかしなんといってもヨローッパとアジアを結ぶ大動脈でもあり、通峡できるスエズマックスの大きさは、喫水20m以下、全幅77.5m、載貨重量24万トン以下で水面からの高さが68m以下の船になります。

キール運河

中世の時代、北海とバルト海の通商はデンマークのユトランド半島をまわるコースでしたが、ハンザ同盟都市が協力してキールからアイダー川に抜ける水路を造りました。

その後ドイツのビスマルクがデンマークを破ってキールをドイツ最大の軍事港にしてから、戦艦が北海にすぐ抜けられることを意図して旧運河を拡張して1895年に完成しました。

これにより北海とバルト海の間が約322km短縮されましたが、ドイツが大型戦艦を建造するとさらに拡張工事が進められ第1次大戦中に完成しました。

ドイツの敗戦によるベルサイユ条約でドイツの主権下にはおくものの、全ての国の商船に通航権を与えることが定められ今日に至っています。

パナマ運河やスエズ運河に比べて通行可能な船舶の大きさに制限がきついため、最近の大型客船はほとんど通行が不可能です。いわゆるスモールシップのみがキール運河の通航を売りにしています。

日本の飛鳥も飛鳥Ⅱになってからは通行できなくなり、にっぽん丸が過去の世界一周クルーズで通航しています。

初夏になると運河の周辺は黄色いの花が咲き乱れ、北ドイツのすばらしい運河体験ができます。

コリントス運河

三大運河ではないのですが、ぜひご紹介したい運河がもうひとつあります。ギシシア本土のバルカン半島最南端とペロポネソス半島を分断する形で造られた運河です。

19世までは、アテネからイオニア海に抜けるにはペロポネソス半島を大きく迂回して行かなければならなく、古代ギりシア時代から計画はあったそうですが、19世紀にスエズ運河が開通したことの影響もあり、19世紀末に開通した約6㎞の運河です。

他の運河と大きく異なるのは、70m以上の断崖絶壁を切り開いてできた運河である点です。

写真でもお分かりのように幅が24mほどで狭く、大型客船は通り抜けできなく小型の客船(2万㌧前後)か観光船しか通れません。閘門はなく両側が切り立った崖の中を進む船はスリル満点ですね。

ラグジュアリーなスモールシップが時々クルーズに組み入れますが、陸上のツアーで行かれて観光船に乗って通航するのもいいともいます。

アテネから約85㎞のところですし、周辺にはあのシュリーマンが発見したミケーネ文明の遺跡もあって日帰りで充分楽しめますよ。船に乗らず岸壁の上から運河の絶景をご覧になるのもいいですね。

運河(カナル)クルーズ

三大運河のような迫力はありませんが、オランダやベルギーなど小さな運河が縦横に張り巡らされた街も素敵ですね。

あるいはフランスやイギリスには田園地帯に荷物を運んだり移動手段としての小さな運河が走っています。

10人前後の定員のナロウボートと呼ばれる小さなクルーズ船で、こんなヨーロッパの田園地帯を運河(カナル)クルーズで楽しむことができます。

大まかなスケジュールを決めてしまえば、お好きな場所で簡単に船を止めて観光を楽しめる自由気ままなクルーズです。いつかご紹介しますね。

まとめ

運河というのは人類の偉業です。船が通過するために造られた水路のことを運河と言いますが、上述の運河の歴史を読んでみると、単に建造技術がすごいといった驚きとは別に人類のロマンを感じませんか?

1年や2年ではなく10年以上の長い年月をかけて、そして多くの犠牲を伴って完成したこれらの運河を通る時、スエズ運河が開通してその後パナマ運河が造られ現在は新パナマ運河ができています。

遺跡を見て古代に夢をはせることと同じように、あとどのくらいの未来になったらこれの運河の評価どうなっているのか、想像しながら通過してみてください。のんびりと船上からの風景を楽しみながら、、、
 

執筆者 | 小林進
クルーズ
マスター
1973年物流系の大手旅行社に入社、海外パッケージの販売促進を担当。5年後に団体営業の部署に移動、企業研修視察や国際交流基金・歌舞伎の海外公演など日本の伝統文化団体の海外交流ツアーなどを主に営業を行う。1985年からは、「友情の船」と題した小中学生のグアム・サイパンへのクルーズ研修企画をフジテレビおよびその系列の数局と10数年に渡り実施。またシニアの洋上研修なども実施しながら外国客船を利用した一般海外クルーズの企画販売にも取り組む。2001年にクルーズ専門旅行社に移り本格的に海外クルーズの企画販売を15年以上専任担当、2016年からクルーズバケーションで現在に至る。以前より若い世代のクルーズ体験や研修に注目し、大学や専門学校の研修クルーズに力を注いでいる。海外添乗・出張は200回以上、クルーズ添乗は国内外で約150回以上、世界中の客船やリバークルーズ船に乗船し訪れた寄港地は200都市以上におよぶ。(2008年日本外航客船協会クルーズマスター認定/認定番号0026)
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