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TRAVEL NOTES
クルーズ旅行記
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ダイヤモンド・プリンセスでハイテク化を満喫

2023.11.22
クルーズエッセイ

ダイヤモンド・プリンセスにコロナ後初の再乗船!夏はやっぱり、海とプール?!(子供のようではありますが)ということで、7月にダイヤモンド・プリンセスのクルーズに参加してきました。

久しぶりの乗船なので、自分のスマートフォンにプリンセス・クルーズの専用アプリをダウンロードし、色々な事前登録がなかなか難しかったのですが、乗船して使ってみると近未来の客船のような体験ができました。

外国人と日本人が程よく混じったクルーズ

久しぶりのダイヤモンド・プリンセスへの乗船。私が乗船したクルーズは外国人の方が6割、日本人が4割という感じでした。外国人の方もアメリカ、オーストラリア、メキシコ、シンガポール、韓国など色んな乗客の方が入り混じっていて、“バランスが良いな”というのが第一印象でした。

3年前のクラスターで報道され続けたイメージはまったくなく、日本人の方や外国の方に聞いても、「結局、コロナは世界中で起こったことだし、しばらく港に入港なかった客船も多かったし」とさっぱり。

外国人の方にとっては、寿司レストランや展望浴場があるので、「日本をめぐるにはピッタリね」と喜んでいる方も多くいました。クルーズ業界にいる一人として、やきもきしたあの思いは乗船して、ほぼすぐに忘れてしまいました。人間とは単純なものです(笑)。

「泉の湯」の中にある露天風呂。こちらは予約制で男女別(有料)。外国人の方で初銭湯体験する方も 撮影:藤原暢子

しかし、改めて乗船すると、メイン・ダイニングが5つもある上、18デッキ後方にある「スカイウォーカーズ・ナイトクラブ」は乗船して数日してもたどり着けないくらい……(同じく迷っていたブラジル人グループの方と船前方まで行ってしまったりしながらたどり着きました)。
 懐かしいけれど、迷ってしまう楽しさもある!とここは開き直ります。

アメリカから参加のご夫婦は友人夫婦と2組で参加 撮影:藤原暢子

噂の「オーシャン・メダリオン」の実力は?

乗船前にちょっと不安だったのがアプリの入力と乗船後の使い方でした。再就航すぐに乗った方が「アプリに自分の情報を入力できない」などと、SNSにアップしていたからです。私も乗船前にアプリに情報を入力しましたが、「乗船可能」を示す緑色にならずに慌てましたが、書類を見ると、「ターミナルでお手伝いするので緑色になってなくても大丈夫です」と書かれていたので、安心しました。

そして、5年以上前から「プリンセス・クルーズが『オーシャン・メダリオン』という、従来のクルーズカードに代わる“メダル型端末”の導入を始める」という情報を聞いていたので、これもちょっと楽しみでした。当時の同僚が「これを持っているとGPS機能があるので、携帯電話のアプリを使えば、自分が居るところにドリンクや食べ物を運んできてくれるんですよ!」と興奮気味に話していたのです。

受け取ったのは本当に直径3cmのボタンのようなメダリオン。首からかけるストラップに付いていましたが、専用のブレスレットやクリップも船上で販売されていました。ちょっとドレスアップした時とかはストラップでなく、ブレスレットやクリップのほうが似合いそうです(と、すぐ欲しくなるのをひとまず我慢)。

右上が「オーシャン・メダリオン」、下にはメダリオンでできることの説明が書かれた紙 撮影:藤原暢子

携帯のアプリを上手に使えなくても、自分の客室に2メートルほど近づくと「カシャ」とロックが外れたり、バーで飲み物を頼んでも、1〜2メートル先のレジ担当の人が「はい、支払い終わりましたよ」と言ってくれるので、クルーズカードをごそごそ探す手間がありません(一応、ちゃんと顔を見て、『OKです!』言ってくれるので隣のオジサマの高そうなブランデーを支払うことはありません)。

メダリオンを首にかけていると、自分の客室の1.5メートルくらい前からドアのロックがオフに。わざわざIDカードを取り出さないでいいので便利! 撮影:藤原暢子

アプリを使うとメダリオンの最強さ2倍

さすがに最近は客船会社も専用アプリを使うところが増えて、私のスマートフォンには6社のアプリが入っています。それぞれに若干使い方が違ったり、進化していそうですが、プリンセス・クルーズのメダリオンと連携したアプリで一番便利だなと思ったのは、上記に書いた「GSP機能を使って、自分が居るところに好きなドリンクやフードを届けてくれる」サービスでした。

 静かなプールでのんびりしていて、「お腹が空いたけれど、わざわざ水着を着替えて、ビュッフェやレストランに行きたくないな」という時にアプリでピザとドリンクをオーダーしてみました。すると15分後には焼きたてピザとドリンクを持ったクルーが「NOBUKOさんですか?」と、プールサイドまでやってきてくれました(それもピザは無料!)。

アプリとメダリオンで、プールサイドに届いたピザ(丸1枚!)とフルーツプレート 撮影:藤原暢子

これに味をしめて、室内プールの端っこで読書していた時に、アプリを見ると「海寿司」の寿司も営業時間で、寿司メニューが出ていました。こちらは有料ですが、「広い船内を歩いて一人で海寿司に行くよりいい!」と巻きずしをオーダー。もちろん、客室にも届けてくれるので「今日はバルコニーでのんびり」という日も使えそうです。

海寿司が営業中は数種類の寿司もデリバリーで頼める。わざわざレストランに出向かなくて済むのはすごい! 撮影:藤原暢子

と言いつつ、2700人以上の乗客が乗れる船で皆がデリバリーを頼むと大変なのではと、小心者の私は不安になり、届けてくれたクルーの方に「このサービス、私たち乗客は嬉しいけれど、船じゅうに届けるのは大変じゃないですか?」と聞いてしまいました。すると、「今までもルームサービスもあったし、デリバリーに対応するスタッフは専任でいるので、そうでもないですよ」との答え。少し安心(で、また調子に乗ります)。

誰と乗るかでそれぞれの利用法

クルーズ中に皆がどんな使い方をしているか、聞いたり見たりしていると、さまざまな利用法があることがわかります。最初は各所に置いてあるモニターに自分のメダリオンをかざして、今自分がどこにいるかを確認したり、モニターやスマートフォンで行きたいところに行けるような「google map」的な使い方をしている人はたくさんいます。

パブリックルームにある大きなモニターにメダリオンをかざすと、自分の居場所がわかり、行きたい場所への行き方を表示してくれる。自分のスマートフォンも同じなので迷っても大丈夫! 撮影:藤原暢子

あとはアプリで家族や友人を登録すれえば、自分の居場所を表示できたり、メッセージも送ることができる機能もあります。家族で来ている方は「娘の居場所がすぐわかるので重宝します」と喜んでいました。友人同士なら、夜どのバーで飲んでいるかも分かるので、一緒に飲みたくなったら、どのバーにいるかをチェック! もちろん「今日は一人で過ごしたい」という時は居場所を非表示にできるのでプライバシーがない……ということはありません。

最近は船内新聞やレストランのメニューもアプリで見る客船が増えています。船内新聞を持っていない時は便利ですが、アプリだとちょっと文字が小さいので、アクティビティーや各施設の営業時間(場所)はつい船内新聞(今は「イベント・リスト」と書かれています)を見てしまいます。しばらくはアプリと船内新聞の二刀流だと嬉しいかなと思いました。

クルーズ代金にプラスして選べるサービス・パッケージ!

現在、プリンセス・クルーズではスタンダードなクルーズに付けられる「プリンセス・プラス」と「プリンセス・プレミア」という2種類の特別パッケージプランがあります。

「プリンセス・プレミア」は1泊あたり1万9000円のところを、期間限定(乗船するときはご確認ください)で1日8500円で付けられたので、これを付けてみました。

何が含まれるかというと、まず「ドリンクパッケージ」。アルコールは1日15杯(15ドル以下のもの)、ソフトドリンクは無制限でオーダーできます。下戸の私ですがペットボトルの水やソフトドリンクを毎回支払う必要もなく、誰かと食事に行った時も「乾杯用のシャンパン」も気兼ねなくオーダーできるのがよかったです。

あとは「無制限の高速wifi」。メールやSNSはもちろん、持参したipadで映画もストリーミングしながら観ることができます。ビデオ通話もできるというので、航海日に海の上から欧州の友人にビデオ通話してみましたが、実にスムーズ。これなら船上でリモートワークも十分できます。通信料も気にしなくていいのがありがたかったです。

そして通常は有料のカジュアル・ダイニングのセット・メニューも2回まで無料。「海寿司」「ピッツェリア」(2カ所)なども無料です。

「プリンセス・プラス」なら海寿司やピッツエリアのカジュアル・レストランのコース・メニューが2回まで無料 撮影:藤原暢子

よく読むと私が喜んでいたアプリで食べ物やドリンクを運んできてくれるサービスも「プリンセス・プラス」の特典でした。これは無制限で、飲食だけでなく、船内ショップの商品も届けてくれるようです(笑)。商品代はかかりますが上手に使うと楽できそうです。

さらに「プレミアム・デザート」というすごい“映える”デザートも1日2個まで無料。1日2個食べると体重がすごいことになりそうですが、なんとなく嬉しいです。

近くで見るとかなり大きな「プレミアム・デザート」(プール横のスワールズ・アイスクリームバーで作ってくれる)。ダイエットはクルーズが終わってからに……  撮影:藤原暢子

逆に「ジュース・バー」のドリンクは無制限だそうです。こちらはヘルシーなブレンドジュースがあって、朝食を取らない人や前日に飲みすぎた人は重宝しそうです。

健康志向の方には有料の「フィットネス・クラス」(ヨガシックス、ストレッチラボなど目新しい本格的なもの)も1クルーズ2クラスまで無料だそうです。不健康志向な私はこちらは参加せずに終わりましたが……。

さらに、普通は1日20ドル近く自動チャージされるチップもこの「プリンセス・プラス」には含まれているので、かなりお得なパッケージな気がします。

ワンランク上の「プリンセス・プレミア」は「プリンセス・プラス」に4000円(1泊)付けると受けられるサービスです。通常は3万4000円でしたが、今は1万2500円。さてどんなサービスが付くのでしょう。

ドリンクは「プリンセス・プレミア」と似ていますが、アルコールは1日15杯(20ドル以下)と高いドリンクも頼めます!

さらに、カバーチャージが必要な特別レストランの、イタリアンの「サバティーニ・イタリアン トラットリア」とステーキハウスの「スターリング・ステーキハウス」が2回まで無料だそうです。あと、高速wifi、チップなどは「プリンセス・プレミア」と同様。「プレミアム・デザート」「カジュアル・ダイニングでのセットメニュー」「フィットネス・クラス」の利用は無制限。

プリンセス・プレミアなら、「サバティーニ・イタリアン・トラットリア」などの有料レストランはクルーズ中2回無料。もちろん予約&カバーチャージを払えば美食のイタリアンは誰でも利用可 撮影:藤原暢子

さらにプロの船上カメラマンが撮る写真も無料なので、家族写真などよい思い出を紙かデータで持って帰れます。

あとはプリンセスのオリジナル・プロダクションショーの席が無料で予約できたり、メダリオンを付けるクリップが付いてきたりするそうです。

どっちもお得ですが、若干料金が違うので、船内でどんな過ごし方をするか、プラスαの金額で決めるといいですね!

(プリンセス・クルーズの回し者のような説明になりましたが、昔はドリンクパッケージだけ売っていたり、高いwifiは別料金だったことがほとんどでした。なので色々な“特典”が入ったプランは、「フィットネス・クラスの特典が付いているから」「特別レストランが無料で利用できるから」と、いつもは行かないところに行ってみるようになるので、あと一歩船内生活を楽しむきっかけにもなりそうです)。

多国籍な乗客と一緒の日本周遊が面白い!

何かがあると中央のアトリウムでにぎやかなイベントが。色んな国の人が集まってもりあがる! 撮影:藤原暢子

今回は横浜発着で、寄港地は長崎と済州島(韓国)、神戸、大阪。航海日が3日あったので、船内でのんびりすることができました(長崎は実家なので私は観光しませんが、わが町に入港&出航する景色を見るのは大好きです)。

神戸寄港の翌日はなぜか大阪港でした。京都に行きたい外国人の方が多いからかな?とも思いましたが、神戸は六甲山を見ながら中華街や外国人居留地、北野異人館まわりの小さなショップめぐりなども面白いのかもしれません。神戸牛もきっと現地で食べてみたいでしょうし。

そして近い大阪もまた文化が違って、USJに行く人も入れば、道頓堀に行く人もいたようです。日本人も外国人乗客もよく調べていますね!

とにもかくにも神戸の夜景を楽しみ、翌朝は大阪の活気を感じる“関西”クルーズもなかなか興味深いものがありました。

船内のイベントも、ズンバやアルゼンチンタンゴの教室があれば、日本再発見イベントで、「けん玉に挑戦」「盆踊り教室」「浴衣を楽しもう!」など、日本人も外国人乗客も一緒に楽しめるものもまさにさまざま。

久しぶりに見た「クルーによる綱引き大会」は各部署対抗。コスチュームも凝っていて、「ベスト・ドレッサー賞」もあり 撮影:藤原暢子

寄港地観光はもちろん、船内施設、イベント、食と、盛りだくさんで誰もが笑顔で過ごしていた船旅時間はやはりしっかり(パワーアップして)健在。清々しい気持ちになって、持ち帰ってよい「メダリオン」を思い出の一つとして、下船しました。

執筆者 | 藤原暢子
長崎生まれで、父は元船医、姪は客船元乗組員という海のDNAを持つ一家。1998年に英国の客船で横浜から英国まで世界半周をし、改めて船旅の魅力に開眼。フリーの編集者からクルーズ取材、撮影、執筆の仕事を徐々に増やす。2004〜2010年、2017〜2019年と約10年間、(株)海事プレス社の客船情報誌『CRUISE』の編集長を務めつつ、さまざまな媒体で国内外のクルーズを紹介(現在は同誌プロデューサー、クルーズ・ジャーナリスト)。25年間で約120隻の客船で80カ国をめぐる。仕事以外の休暇もついクルーズへ。宝物は今まで船上や寄港地で出会った人々。
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