2025年10月5日から7日までの3日間。
日本が誇る豪華客船「飛鳥Ⅱ」で開催された「秋のウィーンスタイルクルーズ」に乗船してきました。
青い海の上で、ウィーンの薫り高いワイン、美食、そして世界最高峰の音楽に浸る。
まさに「夢の船」と呼ぶにふさわしい、贅沢な非日常のひとときをレポートします。
目次
知的好奇心を刺激する「オーストリアワインセミナー」

航海2日目。
午後14時から45分間、オーストリアワインセミナーが開催されました。
講師はレコール・デュ・ヴァンの太田賢一氏、ワインセレクトは篠原直樹氏(オーストリアワイン大使)が務め、会場には約400名の乗客の中から約100名のゲストが集まりましたが、驚いたのはその旅行経験の豊富さです。
「オーストリアへ行ったことがある方は?」という問いに、なんと8割近くの方が挙手。
旅慣れた、品格ある方々が集う飛鳥Ⅱならではの光景でした。
厳選された3種のテイスティング

この日のディナーで提供されるワインを、事前にその背景とともに学びます。
- Herbert Schabl, Pet Nat 2022 (品種:リースリング100%) 非常にピュアな微発泡。リースリングの酸が美しく、喉を潤します。
- Malat, Grüner Veltliner Furth 2023 (品種:グリューナー・ヴェルトリーナー100%) オーストリアを代表する品種。白胡椒のようなスパイス感とミネラルが絶妙。
- Bründlmayer, Zweigelt (品種:ツヴァイゲルト100%) 名門が手掛ける赤。果実味豊かで、この後のメイン料理への期待が高まります。
圧巻の「オーストリア特別ディナー」と最高のマリアージュ
夜、メインダイニング「フォーシーズン」は華やかな熱気に包まれました。
400名が一斉にフルコースを楽しむ光景はまさに圧巻。しかし、サービスのきめ細やかさと料理のクオリティは、一点の曇りもありません。
絶品のターフェルシュピッツ
特に感動したのが、総料理長・瀧さんによるメイン料理「ターフェルシュピッツ」です。
ウィーンの伝統料理ですが、澄み渡ったコンソメに柔らかく煮込まれた牛肉が溶け込み、先ほど学んだ「ツヴァイゲルト」の赤ワインと合わせると、口の中で完璧な調和(マリアージュ)を奏でました。
ウィーン・フィルの調べに包まれる夜
食後の余韻をさらに深めてくれたのが、メランデ・ピアノ三重奏団によるコンサートです。
- ダニエル・ゲーデ氏(ウィーン・フィル元コンサートマスター)
- セバスティアン・ゲーデ氏(実弟・チェリスト)
- スイシュー・ゲーデ氏(ダニエル氏夫人・ピアニスト)
この「家族トリオ」ならではの、息の合った、そして温もりのある旋律。
穏やかな波の揺らぎを感じながら聴く至高のクラシックは、都会のコンサートホールでは決して味わえない、心が洗われる体験でした。
洋上の至福。星空の露天風呂と富士山の絶景
イベント以外の時間も、飛鳥Ⅱには至福の瞬間が溢れています。
- 満天の星空を望む露天風呂 夜の大浴場、海風を感じながら露天風呂に浸かり、遮るもののない星空を眺める。 「時間の流れがゆっくりになる」とは、まさにこのことです。

- 駿河湾に浮かぶ富士山 2日目の朝、カーテンを開けるとそこには冠雪前の雄大な富士山が。 鏡のような海、青い空、そして白い雲。アンカーを下ろした静かな海上で眺める絶景は、一生の記憶に残る美しさでした。
クルーズを終えて:調和がもたらす心の充足
秋の海、極上のワイン、伝統の料理、そして世界一の音楽が飛鳥Ⅱという空間の中でラグジュアリーな調和を奏でている。それがこのクルーズの最大の魅力でした。
30代から80代まで、幅広い層のゲストが笑顔で語らい、知的な空気に包まれた3日間。
「夢の船」は、日常を忘れさせてくれるだけでなく、新しい自分へとリセットしてくれる場所でした。
