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TRAVEL NOTES
クルーズ旅行記
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クルーズと音楽の調べ

2021.11.03
クルーズエッセイ

クルーズにかかせないものに音楽があります。乗船時の歓迎ミュージックから、ダンス時の生バンド演奏、カフェのBGMなど。船内の場所や時間、クルーズ海域などによりどんな音楽に遭遇できるでしょうか。音楽に興味がない方もどうぞご一緒ください。

船内で演奏されるさまざまな音楽

まずは写真の専用コンサートホールをご紹介しましょう。ドイツ客船マインシフ4(9万9千3百トン、乗客2506人)が誇る、陸上と同様に作られた特殊な音響施設です。

ピアノリサイタルをはじめ、弦楽四重奏、ジャズ、映画上映、レクチャー、物語の読み聞かせなど多目的ホールとして利用されています。中央に立って、両手をパンパンと叩くとその反響はびっくりするほど。

クラシック音楽好きなドイツ語圏の人たちには評判になっています。

このような専門の施設がなくても、クルーズでは船内のいたるところで音楽に出あいます。キャビンでクラシック音楽を24時間聴けるTVチャンネルをもつ客船もありますね。

日本船の出航時はデッキにバンドが登場して賑やかなイベントになります。銅鑼の音を聞くと船に乗った気分になり盛り上がるものです。

大型船ですと、船尾のステージで生演奏があり夕暮れ時のドリンクを頼んだり、ダンスを楽しむ人々も。

ディナー前になれば、カクテルミュージックの始まりです。船内新聞などでカクテルという名前をついているのはいわゆるイージーリスニングの軽音楽だから。

たとえドリンクを頼まずとも、演奏を聴きに行って大丈夫です。ピアノの弾き語りやギター、ハープ、バイオリンの独奏などがバーの近くやロビーで見かけるでしょう。リクエストに応えてくれることもあります。

ショータイム時は6~10人編成の専属バンドであることがほとんど。その中のサックスやギター奏者がジャズのミニコンサートをすることもあり、ファンにとっては楽しいひと時になるでしょう。

かつてジャズ喫茶というのが町にあったものですが、今は船上で追加料金なしで聴けるというわけです。

船旅で国際ミュージックフェア

外国船の日本寄港時は岸壁でさまざまなイベントが行われます。人気なのは和太鼓です。特に出港時はデッキやキャビンのバルコニーから見学する人でいっぱいになるほど。

「胸に響くね、太鼓の音は。」「こんなお見送りがあるなんて日本はすごいな。」などと、嬉しくなるコメントを多く伺います。

客船は各国をめぐることが多いですから、音楽も国際的になります。

昨年欧州でコロナが一段落した時に、ポルトガルのリバークルーズに行きました。北西部ポルト発着のドウロ川クルーズです。ハイライトは世界遺産にもなっている段々畑のワイン生産地。

このリバークルーズではお城ではなく、美しい丘陵地帯をデッキでゆっくり眺めて過ごしスペイン国境のギリギリまで行って折り返すのです。

例年ならどの船社も、下船してバスでスペインへ行きランチのレストランで民俗ショーを楽しみます。しかしコロナ規制で昨年はポルトガル国内の港でストップ。

今年は仕方がないな、と思っていたら何とスペインから本船にエンターテイナーがやってきました。フラメンコダンサー2人と歌手、パーカッション奏者の4人です。

ディナー後、停泊中の屋外デッキでショータイムとなりました。鮮やかな色の衣装で踊るフラメンコはタップの音も高らかに響きます。カスタネットや扇子を使ったパフォーマンスも圧巻。

最後のアンコールは録音された「ボラーレ」というノリの良い曲です。日本のビールCMでも、ボラーレ、カンターレなどと歌われ人気になりましたね。ダンサーらの手招きで乗客も一緒に踊り出しました。

しかし夜9時のデッキで大音響ですから、岸壁近くに住む人に迷惑ではないでしょうか。ところが反対でした。近所のアパートや家の窓から皆んな体を乗り出して、聞いているんです。

口笛吹いたり、手を振っている人まで。岸壁下のカフェでは「ボラーレ」に合わせて若者が踊っていました。まるでサッカー試合を観ているような興奮ぶりです。

最後にダンサーたちが挨拶すると、船上だけでなく陸上からも喝采と拍手の嵐が起こりました。音楽って、素晴らしいパワーがありますね。

揺りかごのような客船はよく眠れる?

忘れられないコンサートがあります。フルートの独奏会でした。仮にナンシーさんという名前にしましょう。金髪で蒼い瞳、モデルさんのように細くて長身の女性でした。その笑顔は万人を魅了するほど。

簡単に自己紹介して、ナンシーさんはフルートの名曲ビゼー「アルルの女」よりメヌエットなど数曲を続けて演奏。美しい音色に会場はうっとりです。

大きな拍手の後に彼女のトークが始まろうとした時でした。突然、ナンシーさんが「あっ、やめて。」と最前列のお客様に声をかけたのです。いったい、どうしたの?会場は静まりかえりました。

どうやら最前列の男性が寝てしまったようです。トーク前に、隣席の人がその人を揺り起こそうとしたのを彼女が止めたのです。

「起こさないで、そのまま寝かせてあげて下さい。音楽って人を癒してくれますよね。私の演奏がよい効果を与えているってことでしょ?私はまったく気にしません。かえって嬉しいくらいです。」

優しさに溢れたメッセージと輝く笑顔に大拍手が起こり、コンサートは続行しました。そしてこの男性は最後まで熟睡できたのです!

船旅ではさまざまな体験ができます。その中で、音楽鑑賞は荷物にならない素晴らしいお土産、そしてときには宝物にもなる経験ではないでしょうか。

執筆者 | 吉田 あやこ
クイーンエリザベス2世号と初代飛鳥元クルー、現職はクルーズアンバサダー。
クルーズバケーション社のコーディネーターを経て現職。英国在住27年。
クルーズガイド取材アシスタントなどを含め、世界の客船約100隻に32年の乗船経験あり。
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