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TRAVEL NOTES
クルーズ旅行記
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乗りやすくなった三井オーシャンフジ 2の1

2026.07.15
クルーズエッセイ

 2024年12月にデビューした三井オーシャンフジは、約3万トンの小型客船です。就航一周年の前にお得な新料金が紹介され、料金込みのドリンクが増えるなどサービスが向上したとのこと。昨年の12月に乗船する機会があったのでご報告します。

居心地が良い3つの理由

釜山港(韓国)国際ターミナルにて 撮影:吉田あやこ

 誰にでも好みがあるものです。しかし多くの方が快適に過ごせる基本の施設とサービスというものがあります。本船は以下の3つを備えていました。

  • くつろげる客室
  • 必要なものが料金に含まれるインクルーシブ制
  • 日本人向きのサービス

 

 今回はこれを順にご紹介したいと思います。本船は欧米人向けのシーボーン・オデッセイ(2009年就航)を日本人向けに改装してスタートしました。客室や公室に洗浄機付きトイレが設置されているのはその一例です。船籍こそバハマですが和食や日本的なサービスが提供され日本人クルーが多いので、言葉の心配もありません。立派な日本船なのです。

全229室がスイートというのは日本初とのこと。まずは客室を見てみましょう。

世界一周クルーズを想定して造船された客船

36(サンロク)スイートの一室 撮影:吉田あやこ

 3か月もの長いクルーズに必須なのは快適な客室です。本船で快適に過ごせたのは、よく計算されたディテールだと気がつきました。写真は約50平米のペントハウス・スイートですが、最小のスイートでも約25平米の広さがあります。たとえベランダが無くてもスイートなので、寝室と居間をカーテンで仕切ることができ、ウオークイン・クローゼットや2人用のダイニングテーブル、フルサイズの浴槽、ダブルシンク、無料ドリンクが入った冷蔵庫などが装備されていました。

 収納スペースがたっぷりあるのも特筆に値します。

クローゼット近くには箪笥風の引き出しや棚が多く、船が揺れた時の「こぼれ止め」も付いていました。

本船には大浴場はありませんが、スイートの浴槽を使い、無料で利用できるスチーム室やサウナに毎日通い、冬のクルーズを温かく過ごすことも可能です。

追加料金が少なくてすむ

2百種類以上のドリンクが無料 撮影:吉田あやこ

 船内で必要なものがクルーズ料金に含まれているなら嬉しいですよね。チップやドリンク、Wifi、ルームサービスなどが無料なので大らかにクルーズが楽しめます。アルコール飲料はレストランやバーのメニューに値段が記載されていなければ無料です。この機会に珍しいドリンクをオーダーすることも。写真はジンを使ったマティーニですが、ノンアルのカクテルも多いので係に聞いてみるとよいでしょう。

Wifiはおひとり様4端末まで容量無制限で使用可。ワーケーションで乗船されても問題ありません。机は居間のスペースにある丸いものが最適です。

 追加料金になるものの例を以下に挙げてみました。

  • 寄港地オプショナルツアー
  • ブティックでの買い物
  • プレミアム有料ドリンク
  • 北斎ファインダイニング(三六スイート1回無料)
  • 寿司(テラスレストラン八葉)
  • 玉手箱(オブザベーションバー、午後のお茶)

日本船らしいサービス

客室でレストランと同じ朝食を 撮影:吉田あやこ

 姉妹船になるにっぽん丸は客室グレードによって日中のルームサービスは有料でした。しかし本船は一部の有料ドリンクを除けば全客室で24時間対応を受けられるのです。もちろんレストランでの食事がベストですが時と場合によってお部屋で食べたいこともあります。前夜に申し込み用紙に記入し和食と洋食をひとつずつ頼んでみました。(写真)

 和食は細長い2段の重箱入りです。まるで旅館のお部屋食を思わせる栄養たっぷりでカラフルな朝食。

洋食はポットに入ったコーヒーからベーコンエッグまで、温かい朝食ルームサービスの標準を満たしていました。日中メニューでは鮭の海苔弁やオニオンスープがお薦めです。また冷やしうどんなども人気メニューだと聞きました。

 ザ・レストラン富士で嬉しかったのはメニューと食事の量でした。まずメニューがデカ文字なのです。必要最小限なものだけが書かれ見やすいレイアウト。

たとえメガネを忘れても、このようなメニューなら殆どの人が読めるのではないでしょうか。

 活字の大きさと反比例して小さいのはポーションでした。たとえば洋食ディナーは最低5品のコースになりますが量が多いとデザートまで到達することができません。よって少な目が日本人向きなのです。

 船内新聞PORT&STARBOARDも活字が大きく、宣伝が少なく読みやすかったのです。また船内のレセプションに相当するオーシャンスクエアには数種類の老眼鏡も用意されていました。ここは日本人クルーが24時間で対応しています。電話の応対は録音メッセージではなくいつも彼らが丁寧に受けてくれました。船内施設というハードサービスに加え、形にならないクルーのソフトなサービスも

三井オーシャンフジの魅力だといえるでしょう。

執筆者 | 吉田あやこ
クイーン・エリザベス2と初代飛鳥元クルー、現職はクルーズアンバサダー。
クルーズバケーション社のコーディネーターを経て現職。英国在住30年以上。
クルーズガイド取材アシスタントなどを含め、世界の客船約100隻に35年以上の乗船経験あり。
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