2026年7月20日は飛鳥Ⅲの就航一周年記念です。日本最大の客船としてデビューし、はや一年。
船社の郵船クルーズは乗船されたお客様のコメントやアンケートなどを参考にしてサービス向上に努めてきたようです。
いったい、どのように改善されたのでしょうか。今回はその一部をご紹介します。
目次
変化が楽しめる飛鳥クルーズ


漆芸作家 室瀬和美氏のサイン 撮影:吉田あやこ
初代飛鳥と飛鳥Ⅱ(旧クリスタル・ハーモニー)の両船は三菱重工の長崎造船所で建造されました。
しかし飛鳥Ⅲは歴史あるドイツのマイヤーベルフト造船所で産声をあげたのです。海外での建造業務ということで当初からご苦労も多かったことでしょう。写真は船内のメインアトリウムを象徴している蒔絵やグランドスパ、そして造船所のウルフガング船長と小久江船長です。
本船を就航させたこの船長が2026年5月2日をもって退任されることになりました。後任は飛鳥クルーズ第16代目船長神谷充氏になるとのこと。
神谷船長は飛鳥Ⅱの副船長を務め、2025年8月下旬から既に飛鳥Ⅲに乗船されていらしたそうです。新船長によるクルーズはどうなるでしょうか。
小さなことですが、もうひとつ変化があります。2025年のクリスマス時、5デッキアスカプラザの3層吹き抜けにある蒔絵(まきえ)の下方左側に、作者のサインが追加されました。室瀬和美氏は蒔絵の重要無形文化財保持者(人間国宝)。乗船されたら是非ご覧いただきたいポイントです。
利用しやすくなった飲食部門

就航時に比べますと、少なくとも2点が利用者にとって嬉しい変更になりました。
エムスガーデンのお酒が終日インクルーシブに
飛鳥Ⅲには6つのレストランがあります。その中で朝から深夜までブッフェ形式で世界各国の料理が楽しめるのがエムスガーデンです。はじめは「夕食時、指定銘柄スパークリングワイン、ワイン、ビールはインクルーシブ」すなわちクルーズ料金に込みであると案内されていました。しかし今は営業時間中ならいつでもドリンクコーナーで提供されているアルコールはインクルーシブになったのです。普段は飲まない方も出港風景を眺めながらワイングラスを片手にクルーズらしい非日常を楽しめますね。
フォーシーズン・ダイニングなどのメニュー
飛鳥Ⅲは環境に優しい日本船籍船としてデビューしました。液化天然ガスを利用するLNGディーゼル電気推進機や寄港地の陸上電源から充電するというシステム機器も備えています。船内での新しい試みは、デジタル化による資源の節約でした。
その一例がメニューでテーブルに置かれた案内板のQRコードをスマートフォンで読み取る方法です。
コロナ後から日本国内でもよく見かけるシステムが本船でも採用され、レストランでもペーパーレスに。
ところが現在は従来通り紙に印刷されたメニューが戻ってきたのです。これはありがたいことですね。
多くの方が環境に配慮して資源の節約をすることに賛成していると思います。しかしながらクルーズのメニューに関してはゆっくり紙面を眺めて決めたいという方が多いという事でしょう。
食事の話から少しズレますが、船内ショップでもある変更がなされました。船内で買った商品は希望の住所へ配送、というシステムで就航開始。お客様にとっては最終下船時の荷物が減り、本船は商品の在庫は殆ど不要でした。ところがお土産を持参して帰りたいお客様が多かったのです。よって今は従来通りの船内ショッピングに戻りつつあります。
お客様一人当たりの乗組員数が1.38に上昇

2026年5月12日の日本一周ディスカバリークルーズからサービスが改定となりパンフレットにも記載されました。要点は3つです
客室クラスや客室タイプ別のサービス
予約制レストランや寄港地観光ツアーの予約受付期日の変更やインルームダイニング(客室内の食事)などがインクルーシブになる客室タイプなど。より快適な船旅を提供するというコンセプトです。
予約制レストランの乗船前予約回数
スイート室は乗船泊数によって1回または2回、ペントハウスは回数指定なし、など。以前より条件が厳しくなっているようですが、より多くのお客様にご利用いただけるという配慮がされました。
シップデータの変更
目立たないのですが、実はこれは大きな改定です。
乗客数740人→680人
乗組員470人→490人
全客室数381室→351室
すなわち客室数と乗客数を減らして乗組員を増員し、サービス向上をはかるというわけです。飛鳥Ⅲの特別企画ミッドシップスイートは47都道府県の魅力をそのまま発信し続けます。各地の伝統工芸品や特産品を各室に用意し、写真のように持参可能なお土産も。写真の岩手県スイート室に置かれた案内用紙には詳細が記載されていました。
乗船されたら、あなたらしい飛鳥Ⅲの新しい魅力を、発見されますように。